- ライブカメラを活用した津波、高潮の情報収集
- 北海道・東北地方の太平洋側で発生する津波
- 関東地方で発生する津波
- 日本海で発生する津波
- 南海トラフで発生する津波
- 【ライブ映像】伊豆白浜海岸(静岡県)から眺める太平洋
- 【ライブ映像】中部国際空港セントレア(愛知県)から眺める伊勢湾
- 【ライブ映像】南伊勢町(三重県)から眺める太平洋
- 【ライブ映像】天神崎(和歌山県)の丸山灯台から眺める太平洋
- 【ライブ映像】大阪港(大阪府)から眺める大阪湾
- 【ライブ映像】明石海峡大橋(兵庫県)から眺める瀬戸内海
- 【ライブ映像】宮島厳島神社(広島県)から眺める広島湾
- 【ライブ映像】鳴門大橋(徳島県)から眺める鳴門海峡
- 【ライブ映像】瀬戸大橋(香川県)から眺める瀬戸内海
- 【ライブ映像】サンポート高松(香川県)から眺める瀬戸内海
- 【ライブ映像】三豊市(香川県)の父母ケ浜から眺める瀬戸内海
- 【ライブ映像】今治市(愛媛県)の「しまなみ海道」から眺める瀬戸内海
- 【ライブ映像】宇和島市(愛媛県)から眺める豊後水道
- 【ライブ映像】別府温泉(大分県)から眺める別府湾
ライブカメラを活用した津波、高潮の情報収集
日本の沿岸部には、砂浜や海岸線、港の様子を映し出すライブカメラが数多く設置されています。これらのライブカメラは、高潮や津波の状況をリアルタイムで把握できる重要なツールにもなります。
高潮は、台風や爆弾低気圧などによって引き起こされますが、これらの気象現象は地球温暖化の影響で年々、大型化・強力化しています。そのため、湾など地形的な要因によって潮位上昇が大きくなる沿岸地域では、高潮によるリスクが高まっています。
一方、津波は日本全国どこでも発生する可能性のある自然災害です。その破壊力は凄まじく、予測が困難なことが、津波の恐ろしさをさらに増しています。津波は時速800km以上という驚異的な速さで伝播し、陸地に到達すると、建物や車両をいとも簡単に押し流すほどの巨大なエネルギーを持っています。近年発生した津波被害の例としては、2011年3月の東日本大震災、2024年1月の能登半島地震が挙げられます。また、2024年8月に発生した宮崎県沖を震源とする地震では、津波の規模こそ小さかったものの、気象庁から初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。もし南海トラフ巨大地震が発生した場合、静岡県から宮崎県にかけての一部地域では震度7の揺れが予想され、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い範囲に10mを超える大津波が襲来する可能性があります。
さらに、津波は地震だけでなく、気象現象や海底火山の噴火によっても引き起こされるなど、発生メカニズムは多岐にわたります。そのため、自分の住んでいる地域にはどのようなタイプの津波リスクが存在するのか、その背景を含めて正しく理解しておくことが重要です。
北海道・東北地方の太平洋側で発生する津波
日本海溝(房総沖~青森県東方沖)および千島海溝(十勝沖~千島列島)沿いでは、M7~9クラスの地震が頻発し、大きな被害をもたらしてきました。
1952年と1968年に発生した北海道の十勝沖地震では、いずれも津波が発生し、北海道太平洋側の沿岸地域に被害をもたらしました。
また、東北地方の太平洋側は、古くは1896年の明治三陸地震、1933年の昭和三陸地震、そして記憶に新しい2011年の東日本大震災など、その津波の脅威は記憶に深く刻まれています。
特に、2011年3月11日に発生した東日本大震災は、マグニチュード9.0という巨大地震によって引き起こされ、最大40.5メートルに達する未曾有の津波が東北地方の太平洋沿岸を襲いました。この未曾有の災害により、2万人以上の尊い命が奪われ、東北地方の社会や経済に甚大な被害をもたらしました。
この教訓を踏まえ、東北地方の沿岸部にあるライブカメラは異常な波の動きや潮位をリアルタイムで捉え、早期警報システムの一部としても機能しています。
また、東日本大震災では、福島第一原子力発電所が津波により甚大な被害を受け、深刻なメルトダウンが発生しました。現在も復旧作業が進められていますが、常に津波のリスクに対応していく必要があります。設置されたライブカメラを通じて、福島第一原子力発電所周辺の海の状況をリアルタイムで確認することができます。
【津波のリスクが高い地域】
北海道太平洋側、青森県太平洋側、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県太平洋側
【ライブ映像】利尻島(北海道)の鷺泊から眺める日本海
【ライブ映像】釧路(北海道)のANAクラウンプラザホテル釧路から眺める太平洋
【ライブ映像】函館(北海道)の函館山山頂から眺める津軽海峡
【ライブ映像】下北半島大間崎(青森県)から眺める津軽海峡
関東地方で発生する津波
「南関東直下地震」は、関東南部で繰り返し発生するマグニチュード7級の大地震の総称です。首都直下地震、東京直下地震、東京大震災などとも呼ばれ、日本の都市直下型地震として最大級の脅威とされています。
南関東の地下は、複数のプレートが複雑に重なり合い、世界的に見ても地殻変動が活発な地域です。震源は内陸で発生するケースが多く、津波のリスクは低いかもしれませんが、茨城県沖地震、千葉東方沖地震、千島海溝、日本海溝、相模トラフなどで発生する地震には大津波も想定されるため、津波のリスクが非常に高い地域となっています。
関東大震災(1923年9月1日)では、地震による津波が関東地方の沿岸地域に甚大な被害をもたらしました。この地震はマグニチュード7.9の規模で、震源は神奈川県西部の相模トラフでした。津波は地震発生後すぐに発生し、静岡県熱海市では最大12メートル、千葉県館山市では9メートルの高さに達しました。
津波は、神奈川県鎌倉市にも大きな影響を及ぼし、地震発生からわずか11分後に4メートルを超える波が到達しました。その後も2メートルから3メートルの波が数十分おきに繰り返し押し寄せたとされています。このような津波の影響により、沿岸部では多くの人命が失われました。
2011年の東日本大震災でも茨城県や千葉県の太平洋側には津波が到達しました。また東京湾の潮位も変化し、河川への逆流現象も確認されています。
【津波のリスクが高い地域】
茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県
【ライブ映像】勝浦市部原海岸(千葉県)から眺める太平洋
【ライブ映像】お台場(東京都)から眺める東京湾
【ライブ映像】横浜みなとみらい(神奈川県)から眺める東京湾
【ライブ映像】江の島・七里ヶ浜(神奈川県)から眺める湘南海岸
日本海で発生する津波
日本海は地震活動が比較的穏やかであるとされていますが、時折発生する大規模地震は津波を引き起こし、沿岸地域に甚大な被害をもたらす可能性があります。日本海側で発生する津波は、その発生メカニズムや波及範囲、被害地域にいくつかの特徴が見られます。
日本海における津波の主な発生源は、日本海東縁部に位置する活断層と海底地すべりです。これらの活動によって海底が大きく変動することで、巨大な水塊が押し上げられ、津波が発生します。
1983年に発生した日本海中部地震では、津波が秋田県男鹿半島沖から広範囲にわたり影響を及ぼしました。この地震と津波により104人が犠牲になり、そのうち100人が津波によるものでした。この地域では地震や津波の経験が少なく、事前対応や避難意識が低かったことが被害を拡大させた要因とされています。
1993年7月12日の北海道南西沖地震は、マグニチュード7.8を記録し、震源は奥尻島の北西沖合にありました。地震発生直後には津波が発生し、わずか数分で奥尻島に到達しました。津波の高さは場所によっては30メートルに達するなど、奥尻島を中心に甚大な被害をもたらし、230名もの尊い命が犠牲となりました。この被害の大きさには、地震による揺れの強さに加え、津波が非常に速く到達したことが大きく影響しています。
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、震源に近い石川県珠洲市、能登町、志賀町で津波による浸水が発生し、浸水面積は少なくとも190ヘクタールに達しました。津波は地震発生から非常に短時間で到達し、一部地域ではわずか1〜2分で津波が押し寄せました。
人口が密集していない日本海側には、北海道の泊原発、新潟県の柏崎刈羽原発、石川県の志賀原発、福井県の敦賀原発、大飯原発、島根県の島根原発、福岡県の玄海原発といった多くの原子力発電所が立地しています。津波発生時には、これらの施設への影響が懸念され、その安全確保は喫緊の課題と言えます。
【津波のリスクが高い地域】
北海道、青森県日本海側、秋田県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、京都府、兵庫県日本海側、鳥取県、島根県、山口県日本海側、福岡県、佐賀県
【ライブ映像】奥尻島(北海道)の鍋釣岩から眺める日本海
1993年の北海道南西沖地震はこの島の地下35㎞周辺が震源となったため、津波の到達時間が早く、被害が大きくなりました。
【ライブ映像】小樽の天狗山(北海道)から眺める石狩湾
【ライブ映像】秋田港(秋田県)から眺める日本海
【ライブ映像】酒田港(山形県)から眺める日本海
時間ごとに山形市と酒田港のライブカメラが切り替わります。
【ライブ映像】信濃川河口(新潟県)から眺める日本海
【ライブ映像】氷見市(富山県)から眺める日本海
【ライブ映像】能登半島の輪島(石川県)から眺める日本海
2024年1月1日に発生した能登半島地震で沿岸部は津波の被害を受けました。復旧活動がライブカメラで確認できます。
【ライブ映像】越前町(福井県)から眺める日本海
【ライブ映像】鳥取市伏野海岸(鳥取県)から眺める日本海
【ライブ映像】隠岐の島(島根県)から眺める日本海
西郷港
【ライブ映像】角島大橋(山口県)から眺める日本海
【ライブ映像】岡垣町波津海岸(福岡県)から眺める玄界灘
南海トラフで発生する津波
南海トラフ地震は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで発生する巨大地震です。そのメカニズムと過去の事例から、甚大な被害をもたらすことが予測されています。
南海トラフでは、フィリピン海プレートが年間数センチメートルの速度でユーラシアプレートの下に沈み込んでいます。この時、プレートの境界が固着し、歪みが徐々に蓄積されます。そして、歪みが限界に達すると、プレート境界が一気に滑り、巨大地震が発生します。
南海トラフ地震の特徴は、「東海」「東南海」「南海」という3つの震源域が連動する可能性があることです。これらの震源域が同時に活動した場合、地震の規模はマグニチュード9クラスに達することが予測されています。
政府の想定では、最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合、静岡県から宮崎県の一部で震度7、周辺地域で震度6強から6弱の揺れが想定されています。また、太平洋沿岸の広い地域に10メートルを超える大津波の襲来が予想されています。
南海トラフ地震は、今後30年以内に70%程度の確率で発生すると予測されており、巨大地震と津波への備えが不可欠です。
【過去の南海トラフ地震】
宝永地震(1707年)
東海、紀伊半島沖から遠州灘を震源とする東南海、南海の3つの震源域が連動し、マグニチュード8.6~9.0と推定される巨大地震が発生しました。 東海道、紀伊半島、四国を中心に甚大な被害が発生し、津波は高知県沿岸で20mを超え、広範囲にわたって壊滅的な被害をもたらしました。
安政地震(1854年)
安政東海地震と安政南海地震が32時間の間に連続発生しました。この地震でも高さ10mを超える津波が発生し、多くの死者・行方不明者が出ました。
昭和地震(1944年・1946年)
昭和東南海地震と昭和南海地震が約2年の間隔で発生しました。戦後間もない時期であり、復興が遅れた地域もありました。
【津波のリスクが高い地域】
茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県、和歌山県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
【ライブ映像】伊豆白浜海岸(静岡県)から眺める太平洋
【ライブ映像】中部国際空港セントレア(愛知県)から眺める伊勢湾
1959年9月26日に上陸した伊勢湾台風は、強風と台風による高潮によって、愛知県を中心とする広範囲に甚大な被害をもたらしました。この災害により、死者・行方不明者の数は5,000人を超え、日本の台風災害史上最大級の被害となりました。
【ライブ映像】南伊勢町(三重県)から眺める太平洋
田曽浦
【ライブ映像】天神崎(和歌山県)の丸山灯台から眺める太平洋
【ライブ映像】大阪港(大阪府)から眺める大阪湾
【ライブ映像】明石海峡大橋(兵庫県)から眺める瀬戸内海
【ライブ映像】宮島厳島神社(広島県)から眺める広島湾
【ライブ映像】鳴門大橋(徳島県)から眺める鳴門海峡
【ライブ映像】瀬戸大橋(香川県)から眺める瀬戸内海
【ライブ映像】サンポート高松(香川県)から眺める瀬戸内海
【ライブ映像】三豊市(香川県)の父母ケ浜から眺める瀬戸内海
南米のウユニ塩湖のような風景が有名な絶景スポット